「地域に関わる人のネットワークをつくる」アクションポート横浜

横浜には数多くのNPO法人や企業などの団体があります。そのなかでも「アクションポート横浜」は“NPOを支援するNPO”です。横浜に関わるNPO法人を地元企業や大学などとつなぎ、NPOの活動を支援する団体です。「地元企業や学生がもっと地域に目を向けてほしい。」そのような思いで活動する理事の高城芳之さんにお話をうかがいました。

地域社会に関わる入り口を作る

高城芳之氏アクションポート横浜は「地域社会に参加する人を増やす」ための活動をしている。2016年社会生活基本調査(総務省)によると、神奈川県内のボランティア活動の参加率は21.2%であるとされています。

これは全国平均の26.0%より少し低く、ボランティア活動参加への促進が課題となっています。この課題に対して高城さんは「NPOに参加しようと思う人はまだまだ決して多くありません。最初は自分のため、という動機で始めたことが、結果的に地域に関わることになればまずはそれでいい。そのための入り口を作るのが私たちの活動です」と語ります。

その入り口を作るため、アクションポート横浜は主に「学生と地域をつなぐ『場』を作る活動」と「企業と地域の関わりの『場』を作る活動」の事業を展開しています。

人と人がつながる場を作る

1点目の「学生と地域をつなぐ『場』を作る活動」として、NPOインターンシップを開催しています。これは活動するNPOの活動を短期間(10日間)または長期間(3~6か月間)体験することができるプログラムです。

活動先として、福祉や国際協力、市民活動支援など多様なNPOを想定している。このプログラムは学生を最初から最後までサポートする手厚さが特徴です。

スタートは6月。まず「お見合い会」という学生がNPOと直接話す機会が設けられ、学生は自分の目で興味のあるNPOを探すことができます。7月には研修会が開かれ、活動前にインターンシップの目的や目標を明確にしてから活動をスタートします。

活動後には報告会があり、インターンシップで得た経験を全員で共有します。NPO等の非営利活動に興味はあるものの、参加する機会がなかった学生に対してアクションポート横浜がつなぎ役となって、マッチングをしています。

学生は活動を通して、やりがいを発見したり、新たな人のつながりを得たり、自分の視野を広げたりすることができます。NPO側も活動を知ってもらえたり、学生の新たな発想を得られたりでき、学生にとっても、NPOにとっても互いにプラスとなる関係を目指しています。

みんなで横浜を笑顔に

2つ目の「企業と地域の関わりの『場』を作る活動」のうち、最大のイベントは「横浜サンタプロジェクト」です。アクションポート横浜は主催のプロジェクト実行委員会の事務局を担っています。2017年は12月9日に開催され、総勢630人がサンタクロースに扮してパシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい1)に集まりました。

このイベントは横浜市内の企業やNPO、市民が一丸となって、子どもたちを笑顔にするアクションを展開する企画です。具体的には、普段人と接する機会が少ない施設の子どもたちのもとへ訪問しイベントを実施したり、オープンカーに乗せみなとみらい周辺をドライブしたりして、子どもたちに楽しい時間をプレゼントします。

またサンタに扮した参加者がパシフィコ横浜の会場周辺のごみを拾ったり、広場ではステージや出店ブースが並び、お祭りのように子どもたちが楽しめるプログラムを実施したりしました。

主催する実行委員会メンバーの一員である、野毛印刷社総務部長の阿部寿和さんは「このイベントは子どもたちに笑顔を届けることが目的ですが、参加企業が地域とかかわるCSRを実現する場にもなっています。企業同士も自然とつながっていきます」と、その意義を話しています。

地域社会に関わる活動をしたいけれど、「何を行えばよいかわからない」と困っている企業が多くあります。アクションポート横浜は、そんな企業が地域に参加するきっかけとなるこのような場を作ることを大切しています。

また、このイベントを通して企業や地域の人々のつながりが生まれ、異なる活動に発展することもあるそうです。

最初のきっかけは何でもいい

NPO活動で大切なことは「1人の100歩より、100人の1歩」だと高城さんは言います。地域の課題は多くの人々が少し意識するだけで乗り越えられるものが多いといいます。アクションポート横浜では、人の興味を引くきっかけづくりを重要視しています。

例えばNPOインターンシップなら「大学の単位が欲しいから」「友達に誘われたから」、サンタプロジェクトであれば「サンタの衣装を着たかったから」など、高城さんは「最初のきっかけは何でもいい。最終的にNPOの活動や地域に興味を持ってもらえたら」と語ってくれました。

アクションポート横浜は横浜に関わる様々な組織の連携の場を作り、「地域参加の入り口を作るNPO」として活動しています。そのために一緒に活動する会員を募集しています。詳しくはホームページ(http://actionport-yokohama.org/)を参照してください。

また、2018年3月20日まで、NPOインターンシップの活動資金に使うため、寄付を事業指定助成プログラム「エラベル」で募集しています。(http://www.lively-citizens-fund.org/

高城さんは「寄付だけでなく、活動の参加も時間やスキルの寄付といえます。ぜひ活動に参加してください」と呼び掛けています。
(取材・文責:十川桃子)

寄付・活動についてのお問い合わせ

特定非営利活動法人 アクションポート横浜

〒231-0023
横浜市中区山下町94番地 横浜中華街パーキング協同組合内
TEL/FAX:045-662-4395
MAIL:info@actionport-yokohama.org
HP:http://actionport-yokohama.org/

事業指定助成プログラム「エラベル」
HP: http://www.lively-citizens-fund.org/

公益財団法人かながわ生き活き市民基金

〒222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜2-2-15パレアナビル6F
TEL: 045-620-9044
FAX:045-620-9045
MAIL:info@lively-citizens-fund.org

参考資料

「社会生活基本調査」e-Stat 政府統計の総合窓口(https://www.e-stat.go.jp/

十川桃子(とがわももこ)プロフィール

1999年北海道生まれ。横浜市立大学1年。大学進学とともに北海道から横浜へ。大学生活で何か経験を積みたいと考え2017年神奈川県かにゃお認定指定レポーターに応募、市民レポーター活動を始める。