神奈川チャリティアクションキャンペーン「共感発信プロジェクト」の審査会と表彰式が1月12日、かながわ県民センターで開催~グランプリに「ムリンディ・ジャパン・ワンラブ・プロジェクト×影山大祐さん」


公益的な活動を担う神奈川県内のNPO(非営利団体)の寄付案件を、デザイナーがフライヤー(チラシ)制作で支援する「かながわをもっと元気に!共感発信プロジェクト」(主催・神奈川県/運営・NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ)は1月12日、かながわ県民センターホール(横浜市神奈川区鶴屋町)で、審査会と表彰式を行った。

グランプリには、神奈川県茅ヶ崎市出身のルダシングワ(吉田)真美さんが主宰するNGO「ムリンディ・ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」のフライヤーを制作した影山大祐さん(東京都世田谷区)が輝いた。

この事業は、2012年度「神奈川県新しい公共支援事業」の一環。NPOの発信力を高め、寄付文化を醸成し、公益的な事業に対する新たな資金調達への関心を喚起することを目的としている。

「共感発信プロジェクト」は2012年8月からスタート。「フェーズ1」として、県内で活動するNPOなどを対象に「寄付を募りたい」プロジェクトを募集(8/15日~9/17)。「フェーズ2」として、協働デザイナーを公募(9/20~10/17)し(4ケ所(横浜=10/6、藤沢=10/7、あざみ野=10/8、橋本=10/14)でデザイナー向けセミナーやフォーラム(10/20、かながわ県民センター)も実施。選定された12のNPOに対し、デザイナーを紹介し、11~12月にかけてNPOとデザイナーが2人3脚で、綿密なコミュニケーションを重ねて「共感を得るデザイン」を制作し、各団体2,000枚のフライヤーを印刷した。「フェーズ3」では、11/26~ 2013年1/11まで、WEB上でフライヤーへの共感投票が行われ、今回のコンテストの審査会&表彰式(1/12)までが一連の流れ。

審査会では、12のNPO団体と担当デザイナーが3分ずつプレゼンテーションを実施。今回のフライヤー作成が、活動の良さを引き出そうとするデザイナーと、寄付案件について熟慮を重ねる活動団体双方にとって、対話と学びの機会になったエピソードがいくつも披露された。審査員は、マスメディア、ファンドレイズ、ソーシャルメディア活用、デザインなどの専門家5人で構成。訴求力・共感力などの指標を用いて、評価した。

グランプリを獲得したNGO「ムリンディ・ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」のフライヤーは、同団体が進める「障害者に義足と服と靴をプレゼント」への寄付を募る内容。同団体は、アフリカ中部のルワンダとブルンジで、紛争により手足を失った人に義肢を提供し、肉体的・精神的・経済的に自立できるよう応援する活動をしている。来年度、ルワンダに向けて送り出す義肢製作のための資機材費とコンテナ輸送費に対して、寄付を集めるプロジェクトを告知するフライヤーを作成した。担当した影山さんによる「ハートと義足を組み合わせたビジュアルデザイン」「アフリカで実際に義肢を使っている人たちの声を生かした力強いメッセージ性」が高い評価を得た。

同NGOの代表、ルダシングワ(吉田)真美さんは、「ものすごく嬉しいお知らせをありがとうございました。まさかグランプリをいただけるとは思っていなかったので、ルワンダで興奮している私です。本当に今回の受賞は周りの人たちのサポートがなければあり得なかったことで、つくづく一人ではないということを感じています。これからまたがんばります。そして出来上がったチラシを大切に、有効に使わせていただきたいと思います」と喜びのメッセージを寄せた。

 このほか、優秀賞には、「チラシで(工作を)作れるようになっていることと、実際作った後に、中身が伝わるようになっているように配慮されているところが、高く評価された」と講評された、NPO法人「ホタルのふるさと瀬上沢基金」(角田東一代表、横浜市港南区)×横山功志さん、市民賞には、ウェブ投票でトップの8424ポイントを獲得した「フェアスタートサポート」(永岡鉄平代表、NPO法人申請中)×アオキジュニヤさんが選ばれた。

 そのほか、各審査員による特別賞と講評は次の通り。
▽イノウエヨシオさん(かながわ寄付をすすめる委員会委員長・ファンドレイジングプロデューサー)選=NPO法人「湘南スタイル」×Pips
【講評】新しい寄付に「おかゆという選択」のキャッチコピーにひかれた。チラシは、活動紹介だけにとどまらず、社会的課題とその解決策を訴えることにより、強い支援を増やすことができる。それを腑に落ちる形で展開していたことが選択理由。


▽篠原慎一郎さん(神奈川新聞社取締役)選=任意団体「コラボックル」×秋山直子
【講評】デザイナーの共感度が表れていたと思う。「ワクワクして作った」という言葉が印象に残った。また第一印象で、自分もこんな場所に行ってみたいと思ったことが選択理由。

▽山田泰久さん(日本財団CANPANマネジャー)選=任意団体「ユニバーサル絵本ライブラリー UniLeaf」×船川諒
【講評】斬新な横型でわかりやすく人目をひくチラシだ。中身も物語性があり、共感を呼び人の心に訴える内容になっている。読んだ後にどういうふうに寄付をしてほしいかを書いており、寄付してくれた人にどうつながるか、一枚でわかるようになっている。

▽並河進さん(電通ソーシャル・デザイン・エンジン、コピーライター)選=NPO法人「太陽の村」×橋本文子
【講評】「おひさまサポーター」という言葉がいいなと思った。チラシの裏の小さなグラフを手書きしたり、すみずみまで愛情込めて作っているところがよい。

▽松平健さん(かながわデザイン機構理事)選=NPO法人「エンパワメントかながわ」×七色ビー玉(宮田あゆみ・吉田亜希子)。
【講評】選んだポイントは、プレゼンで「未完成」と発言したところ。一度完成したらこれで終わりでない。どういうコピー、デザインが相手の共感を呼び、伝わるのかを、完成したチラシを使って体験し、さらによいものに改善して、活用してほしい。

◆「共感発信プロジェクト」参加12団体は以下のとおり。
▽ユニバーサル絵本ギャラリー UniLeaf
http://unileaf.org/
▽NPO法人 ホタルのふるさと瀬上沢基金
http://www.segamikikin.org/
▽NPO法人 ピコピコ
http://www.pico-pico.org/baser/
▽NPO法人 ディスカバーブルー
http://discoverblue.org/
▽NPO法人 茅ヶ崎手をつなぐ育成会ウィズ
http://sapocen.net/web/dantai/261.html
▽NPO法人申請中 フェアスタートサポート
http://fair-start.co.jp/
▽NPO法人 太陽の村
http://www7b.biglobe.ne.jp/~taiyounomura/
▽NPO法人 湘南スタイル
http://www.shonan-style.jp/
▽NPO法人 よこはまチャイルドライン
http://www.yokohama-childline.or.jp/
▽NPO法人 エンパワメントかながわ
http://npo-ek.org/
▽任意団体 コラボックル
http://www.collabockle.net/
▽ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト
http://onelove-project.info/
【関連リンク】
▽内戦で手足を失った人に義肢を提供し、自信と社会復帰を。「NGOムリンディ・ジャパン・ワンラブ・プロジェクト日本事務所」:ルダシングワ真美さん(かなチャリ)
http://kanachari.jp/4872.html